役一覧
凡例
面前n翻:面前でこの役を上がったときn翻になる
鳴きn翻:鳴いてこの役を上がったときn翻になる。食い下がり(面前のときより翻数が下がる)があるときにこの表記を使う
鳴きOK:鳴いてこの役を上がっても面前のときと同じ翻数になる
面前のみ:面前でしかこの役は上がれない
面前役満:面前でこの役を上がると役満になる
これのみでは上がれない:役がこれのみでは上がれない1
上記の場合、を鳴いていて、をツモってきたという意味になります。
erojong.netのルールに基づいて解説します。なので一般的なルールとは違う点があります。
1翻役
リーチ
- 面前1翻
- 面前のみ
鳴いていない状態でテンパイすると、1000点を場に供託(一時的に払う、誰かが上がったときにその点数ももらえる)することで「リーチ」を宣言することができます。
リーチ宣言をすると、上がるまで捨てる牌を選べず、引いた牌を捨てるだけになります。この状態で上がることでリーチという役がつきます。
どんな手牌でもリーチ宣言さえすればリーチ(役)がつきます。
ツモ(メンゼンツモ)
- 面前1翻
- 面前のみ
面前で(ロンではなく)ツモることでメンゼンツモの役がつきます。
タンヤオ
- 面前1翻
- 鳴きOK
手牌のすべてが数牌の2〜8のみで構成されているときこの役がつきます。言い換えると字牌と19牌を含まないときにこの役がつきます
19字牌を含まなければOKです。
鳴いていてもOKです。
を含むのでタンヤオは成立しません。
を含むのでタンヤオは成立しません。
ピンフ
- 面前1翻
- 面前のみ
以下の条件を満たすとき、ピンフが成立します。
- 面前(つまりポンやチーなどをしていない。暗槓はOK)
- メンツがすべてシュンツ
- リャンメン待ち(つまりのようにあと一枚でシュンツになり、両側がどちらも街になっている(この場合はのいずれも待ちになっている)状態)から上がる
- 雀頭が役牌(コーツにすると役になる牌)でない
条件が複雑そうに見えますが、実際にはよく成立する役です。
面前、メンツがすべてシュンツ、リャンメン待ち、雀頭が役牌でないのすべての条件を満たしているのでピンフが成立します。
面前でないのでピンフは成立しません。
がコーツになっているのでピンフは成立しません。なお、が雀頭になっていますが、(erojong.netのルールでは)これが役牌になることはないのでピンフが成立するかどうかには無関係です。
待ちの部分はのカンチャン待ちである(リャンメン待ちではない)のでピンフは成立しません。
待ちの部分を見てみると、の部分がコーツになっていて、が単騎待ち(あと一枚で雀頭になる状態)になっているのでピンフは成立しません。
ここで、アガリ牌がやで上がった場合、の雀頭とのリャンメン待ちの状態から上がったことになり、ピンフが成立します。
面前、全部シュンツ、リャンメン待ちは問題ありません(分かりづらい場合は待ちの部分をのリャンメン待ちとのシュンツに分けて考えると、全部シュンツ、リャンメン待ちが満たされている事がわかります)。
問題は雀頭が役牌でないかですが、あなたが親であればは役牌になるためピンフは成立しません。
逆に親でないならばは役牌でないためピンフが成立します。
一盃口
- 面前1翻
- 面前のみ
面前で、同じシュンツが2つあると一盃口(イーペーコー)が成立します。
上記ではのシュンツが2つあるため一盃口が成立します。
上記ではのシュンツが2つありますが、面前ではないため一盃口は成立しません。
役牌
- 面前1翻
- 鳴きOK
特定の字牌をコーツまたはカンツで揃えると役牌が成立します。また、複数の条件を満たすコーツまたはカンツがある場合は複数の「役牌」役が成立します。
字牌が役牌になる条件は以下です。
- は無条件に条件を満たす
- 自分が親(最初にツモるプレイヤー)であればが、子(親でないプレイヤー)であればが条件を満たす。特に親であればが上記のものと合わせて2翻分の役になります。
上記ではがコーツになっているので役牌が1つ成立します。
また、あなたが子であればもコーツになっているため更に1翻つきます。親であるならばでの役牌は成立しません。
はコーツになっていないためでの役牌は成立しません。
つまりまとめると親であれば役牌で1翻、子であれば役牌で2翻つきます。
海底撈月
- 面前1翻
- 鳴きOK
最後のツモで上がると海底撈月(ハイテイ)が成立します。どんな形で上がってもOKです。
河底撈魚
- 面前1翻
- 鳴きOK
最後の牌を相手が捨てたとき、それでロンすると海底撈月(ホウテイ)が成立します。どんな形で上がってもOKです。
嶺上開花
- 面前1翻
- 鳴きOK
あなたが槓をすると嶺上牌をツモることができます。この牌で上がると嶺上開花(リンシャンカイホウ)が成立します。どんな形で上がってもOKです。
槍槓
- 面前1翻
- 鳴きOK
相手が加槓をしたとき、それが自分のアガリ牌であればロンすることができ、このとき槍槓(チャンカン)が成立します。どんな形で上がってもOKです。
ドラ
- 面前1翻
- 鳴きOK
- これのみでは上がれない
ドラ表示牌に応じてドラが決まります。この牌が上がったときに手牌にあれば、一つにつき1翻つきます(重複します)。
ドラ表示牌とは以下のように表示されています。
この場合はドラ表示牌はとなります。ドラ表示牌は誰かが槓をするたびに増えます。
ドラ表示牌から実際のドラを求めるには、以下の規則に従います。
- 数牌の場合、次の牌になります。例えばがドラ表示牌のときはが実際のドラになります。
- ただし、9がドラ表示牌の場合は1が実際のドラになります。がドラ表示牌の場合はが実際のドラになります。
- 字牌の場合、→→→→→……、→→→→……という順番になっている事になっています。なので、がドラ表示牌のときはが実際のドラに、がドラ表示牌のときはが実際のドラになります。
上記で上がったときに、ドラ表示牌がだったとします。このとき、実際のドラはになります。上記の手牌にはが4枚あるため、4翻つきます。
ただし、上記にはドラ以外の役が基本的にありません。なので、海底撈月などの偶然役が絡まない限り上がることはできません。
裏ドラ
- 面前1翻
- 鳴きOK
ドラと同じように、裏ドラ表示牌によって裏ドラがきまり、この牌が上がったときに手牌にあれば、一つにつき1翻つきます(重複します)。
裏ドラ表示牌はリーチをして上がったときにのみ有効になります。このとき、以下のように表示されます。
上記ではが裏ドラ表示牌になります(はドラ表示牌です)。
裏ドラ表示牌からの実際の裏ドラの決まり方もドラと同じです。例えば上記では、実際の裏ドラはになります。
上記でドラ表示牌が、裏ドラ表示牌がであったとします。このとき実際のドラは、裏ドラはになります。は手牌に3枚あるため、3翻つきます。
リーチを掛けた時点では、上記はリーチしか役がない状態でした。ですが上がってみて裏ドラ表示牌が有効になると、追加で3翻がつき、もらえる点数及びコイン枚数が大幅に増えました。このようにリーチを掛けると思わぬ裏ドラが増えるかもしれないことも、リーチをする理由になります。
2飜役
ダブルリーチ
- 面前2翻
- 面前のみ
リーチを自分の最初に牌を捨てるときにすると、リーチの代わりにダブルリーチが成立します。ここで、自分が最初に捨てる前に誰かが鳴いていると、ダブルリーチは成立しません(通常のリーチになります)。
三色同順
- 面前2翻
- 鳴き1翻
萬子、筒子、索子で同じ数字のシュンツがある場合、三色同順(サンショクドウジュン)が成立します。
上記では萬子、筒子、索子で789のシュンツがあるので三色同順が成立します(面前なので2翻)
上記では萬子、筒子、索子で456のシュンツがあるので三色同順が成立します(面前でないので1翻)
上記では一見萬子、筒子、索子で345のシュンツがあるように見えます。ですが、萬子のところをメンツに分解してみると、のシュンツとのシュンツでできているため、のシュンツは存在しないことがわかります。なので三色同順は成立しません。
三色同刻
- 面前2翻
- 鳴きOK
萬子、筒子、索子で同じ数字のコーツまたはカンツがある場合、三色同刻(サンショクドウコウ)が成立します。
上記では萬子、筒子、索子で2のコーツがあるので、三色同刻が成立します。
上記ではがコーツ、がカンツになっているので、三色同刻が成立します。鳴いていても2翻です。
上記では一見萬子、筒子、索子で1のコーツが揃っているように見えます。ですが萬子のメンツを見てみると、の雀頭とのシュンツでできていることがわかります。なので、三色同刻は成立しません。
ここで、アガリ牌がではなくであった場合、三色同刻が成立します。
三暗刻
- 面前2翻
- 鳴きOK
暗刻(鳴かずに作ったコーツ)または暗槓(自分で4つ揃えて鳴いたカン)が3つあるとき三暗刻(サンアンコウ)が成立します。
の暗刻がそれぞれ、合計3つの暗刻があるため、三暗刻が成立します。
の暗刻との暗槓があるので、三暗刻が成立します。なお、暗槓以外の鳴きがあっても2翻です。
の暗刻があり、またも暗刻になっています。なので三暗刻が成立しているように見えます。
実際には、ツモならば三暗刻成立、ロンならば三暗刻が成立しません。
というのも、ロンした牌でコーツが成立した場合、そのコーツは役の判定をする際にはミンコ(ポンして作ったコーツ)扱いになるルールがあるからです(これがあっても面前ではある)。役を考えるときには、暗刻は自力で3つ集めたものと考えるのがわかりやすいと思います。
対々和
- 面前2翻
- 鳴きOK
メンツで雀頭を除いた部分がすべてコーツまたはカンツであるときに対々和(トイトイホー)が成立します。
雀頭以外がすべてコーツになっているので対々和が成立します。
雀頭以外がすべて暗刻になっています。暗刻はコーツなので当然対々和が成立します。
ただ、ロンアガリの場合は問題ないのですが、ツモアガリの場合、四暗刻という役満が同時に成立します。
役満が成立した場合、役満でない役は無視されるというルールが有るため、このときは対々和は無視されます。
一気通貫
- 面前2翻
- 鳴き1翻
同じ種類の数牌で123、456、789の3つのシュンツを揃えると一気通貫(イッキツウカン)が成立します。
上記は、、の萬子のシュンツがあるため、一気通貫が成立します。面前なので2翻です。
上記は、、の索子のシュンツがあるため、一気通貫が成立します。面前でないので1翻です。
上記は一見すると筒子で1から9のシュンツがあるので一気通貫が成立してそうに見えます。ですが、メンツに分解してみると、、、、、と分かれます。
なのでのシュンツがなく、一気通貫が成立しません。
チャンタ
- 面前2翻
- 鳴き1翻
すべてのメンツ(雀頭を含む)に19字牌が含まれているとき、チャンタが成立します。
すべてのメンツに19字牌が含まれているのでチャンタが成立します。面前なので2翻です。
すべてのメンツに19字牌が含まれているのでチャンタが成立します。面前でないので1翻です。
上記ではのメンツに19字牌が含まれていないのでチャンタが成立しません。
三槓子
- 面前2翻
- 鳴きOK
カンツを3つ含むとき、三槓子(サンカンツ)が成立します。
カンツを3つ含んでいるので三槓子が成立します。
七対子
- 面前2翻
- 面前のみ
七対子(チートイツ)は通常の4メンツ1雀頭の形ではなく、対子(同じ牌が2つあるもの)が7つあるときに成立します。
上記は対子7個で構成されているので七対子が成立します。
上記は対子7個と解釈することもできそうですが、同じ牌4枚のときには七対子は成立しません。
上記は枚数だけ見れば2枚ずつありますが、チーしたメンツはシュンツとしか見れないので、七対子の形になっていません。
上記は対子7個と解釈することができそうです。ですがシュンツ4つと雀頭と解釈することもでき、このとき二盃口という役が成立します。麻雀では点数が高くなる方の解釈を採用するという「高点法」というルールが有り、このときは二盃口が成立するようにシュンツ4つと雀頭と解釈することになります。なのでこの場合は七対子が成立しません。
小三元
- 面前2翻
- 鳴きOK
のうち2つでコーツを、一つで雀頭を作ったとき、小三元(ショウサンゲン)が成立します。
このとき必ず役牌が2つ成立するので、実質4翻と見ることもできます。
上記ではがコーツに、が雀頭になっているので小三元が成立します。
混老頭
- 面前2翻
- 鳴きOK
すべての牌が19字牌で構成されているとき、混老頭が成立します。
このとき、必ず対々和か七対子が成立するので、実質4翻と見てもいいかもしれません。
上記ではすべての牌が19字牌で構成されているので混老頭が成立します。
上記でもすべての牌が19字牌で構成されているので混老頭が成立します。
3飜役
二盃口
- 面前3翻
- 面前のみ
面前で、同じシュンツが2ペアあると二盃口(リャンペーコー)が成立します。一盃口の上位役です(上位役の二盃口が成立するとき一盃口は成立しません)。
上記では、のシュンツとのシュンツがそれぞれ2つずつあるので二盃口が成立します。
上記ではのシュンツとのシュンツがそれぞれ2つずつありますが、鳴いているので二盃口は成立しません。
純チャン
- 面前3翻
- 鳴き2翻
すべてのメンツ(雀頭を含む)に19が絡んでいるとき、純チャン(ジュンチャン)が成立します。チャンタの上位役です。
すべてのメンツに19が絡んでいるので純チャンが成立します。 面前なので3翻です
すべてのメンツに19が絡んでいるので純チャンが成立します。 面前でないので2翻です
雀頭がであり、19を含んでいないので純チャンは成立しません。
ここで、アガリ牌がでなくであれば、雀頭と、シュンツとなり、純チャンが成立します。
混一色
- 面前3翻
- 鳴き2翻
手牌がすべて1種類の数牌及び字牌で構成されているとき、混一色(ホンイツ)が成立します。
上記は手牌がすべて索子と字牌で構成されているので混一色が成立します。面前なので3翻です。
上記は手牌がすべて索子と字牌で構成されているので混一色が成立します。面前でないので2翻です。
6飜役
清一色
- 面前6翻
- 鳴き5翻
手牌がすべて1種類の数牌で構成されているとき、清一色(チンイツ)が成立します。混一色の上位役です。
上記は手牌がすべて筒子で構成されているので清一色が成立します。面前なので6翻です。
上記は手牌がすべて萬子で構成されているので清一色が成立します。面前でないので5翻です。
役満
四暗刻
- 面前役満
- 面前のみ
暗刻(鳴かずに作ったコーツ)または暗槓(自分で4つ揃えて鳴いたカン)が4つあるとき四暗刻(スーアンコウ)が成立します。
(ツモでもロンでも)暗刻と暗刻が合計4つあるため四暗刻が成立します。
上記では暗刻が4つあるように見えます。実際ツモならば四暗刻が成立します。
ですが、ロンの場合はが暗刻とはみなされず、四暗刻が成立しません(三暗刻になります)。
四暗刻では自力で3つ(または4つ)揃えたコーツ(またはカンツ)を4メンツ揃える必要があると考えるとわかりやすいです。
国士無双
- 面前役満
- 面前のみ
国士無双(コクシムソウ)は通常の4メンツ1雀頭の形ではなく、19字牌が1枚ずつと、一種類だけ2枚目があるという形になっています。
上記ではが2枚と、それ以外の19字牌が1枚ずつあるので、国士無双が成立します。
上記ではが2枚と、それ以外の19字牌が1枚ずつあるので、国士無双が成立します。ちなみに、上記の場合、19字牌すべてがアガリ牌になります。つまり13面待ちになっています。
大三元
- 面前役満
- 鳴きOK
でそれぞれコーツまたはカンツを作ったとき、大三元(ダイサンゲン)が成立します。
上記ではがそれぞれコーツになっているので大三元が成立します。
緑一色
手牌がすべてのみで構成されているとき、緑一色(リューイーソー)が成立します。
許される牌はすべて緑色だけで描かれている牌であるということから緑一色と呼ばれます。
上記ではすべてのみで構成されているので緑一色が成立します。ここで、アガリ牌がではなくだった場合、緑一色は成立しません。
字一色
- 面前役満
- 鳴きOK
手牌がすべて字牌のみで構成されているとき、字一色(ツーイーソー)が成立します。
上記はすべて字牌で構成されているので字一色が成立します。
清老頭
- 面前役満
- 鳴きOK
手牌がすべて19牌で構成されているとき、清老頭(チンロートー)が成立します。
上記はすべて19牌で構成されているので清老頭が成立します。
四槓子
- 面前役満
- 鳴きOK
手牌の4メンツがすべてカンツであるとき、四槓子(スーカンツ)が成立します。
上記は4メンツがすべてカンツであるので四槓子が成立します。
小四喜
- 面前役満
- 鳴きOK
3メンツと雀頭がそれぞれで構成されているとき、小四喜(ショウスーシー)が成立します。
上記では3メンツがのコーツ、雀頭がで構成されているので、小四喜が成立します。
大四喜
- 面前役満
- 鳴きOK
4メンツがそれぞれで構成されているとき、大四喜(ダイスーシー)が成立します。
上記では4メンツがそれぞれのコーツまたはカンツで構成されているので大四喜が成立します。
九蓮宝燈
- 面前役満
- 面前のみ
手牌が1種類の数牌のみで構成されていて、1112345678999とプラスなにかの形になっているとき、九蓮宝燈(チューレンポウトウ)が成立します。
上記ではすべて萬子で、+の形なので、九蓮宝燈が成立します。
上記はすべて筒子で、+の形なので、九蓮宝燈が成立します。特に、アガリ牌は筒子であれば何でも九蓮宝燈の形になります。つまり9面待ちになっています。
上記はすべて索子で、+の形ですが、面前でないので九蓮宝燈は成立しません。
天和
- 面前役満
- 面前のみ
親で、配牌の14枚でアガリの形になっているとき、天和(テンホウ)が成立します。
地和
- 面前役満
- 面前のみ
子で、最初のツモによりアガリの形になっているとき、地和(チーホウ)が成立します。ただし、最初のツモより前に誰かが鳴いている場合は成立しません。
人和
- 面前役満
- 面前のみ
子で、相手が最初に捨てた牌によりロンできた場合、人和(レンホウ)が成立します。ただし、ロンより前に誰かが鳴いている場合は成立しません。
脚注
- このようなものは役と扱わないこともありますが、ここでは役ではあるという扱いにしています。 ↩︎